埼玉の製造業の現状は?埼玉の製造業の特徴も踏まえて解説
埼玉の製造業は事業所数で全国第三位という実績を持っています。
しかし、事業所数は多いものの生産額では第6位になっており、比較的小規模な事業所が製造業を支えているといった状況です。
今回は、このような特徴を持つ埼玉の製造業の現状について解説します。
徐々に縮小している埼玉の製造業
埼玉の製造業は東京に近いこともあって、地理的な優位さから長らく関東でもトップクラスの生産額を誇っていました。
しかし、近年は徐々に縮小する傾向にあります。
まず、先ほど紹介した事業所数が減少しています。
小規模な金属製品の製造業の事業所が減少しており、年々数%ずつ減少している傾向があります。
後継者不足や海外との競争で事業の継続が難しくなっている可能性もあり、あまり良い傾向ではありません。
同様に従業者数も減少しており、事業所数の減少に比べると若干緩やかな傾向があるもののそれでも毎年2~3%の減少率が見られます。
出荷額も減少傾向の埼玉県の製造業
埼玉県は事業所や従業者数の現象によって製造業の出荷額も減少しています。
全国でもトップクラスに位置しているものの、毎年数%の減少が見られます。
ただ、付加価値額に関しては、金額の減少が緩やかです。
付加価値額とは利益のことで、簡単にいえば売上から原価を差し引いて求められる金額です。
この金額が緩やかということは、規模が縮小しているものの、利益が確実に出せている企業は存続しているということがうかがえます。
物価高など利益が出しにくい状況が続いていますが、埼玉の製造業は様々な工夫を行って、その問題を乗り越えようとしています。
実際、食品製造については堅調に伸びている部分もあるので、食品を軸に金属加工や自動車関連部品といった製造業を生かしていくことが重要といえるでしょう。
現状、若干縮小傾向が続いている埼玉県の製造業ですが、良い兆しが見えているのも確かです。
これからも埼玉県の製造業から目が離せません。